夏休みに北アルプスの縦走をしてきました。
【当初の計画】
1日目:上高地→涸沢→穂高→涸沢
2日目:涸沢→槍ヶ岳
3日目:槍ヶ岳→三俣山荘
4日目:三俣山荘→雲ノ平
5日目:雲ノ平→折立
【実際の予定】
1日目:なし
2日目:上高地→槍沢
3日目:槍沢→三俣山荘
4日目:三俣山荘→折立
1日目は台風が来ていたため、穂高はパス。
また、5日目から大雨になる予定だったので予定を前倒ししました。
初日は家から高山市街まで移動し、ゲストハウスに宿泊。
ジビエ屋さんで鹿とイノシシを食べます。鹿よりイノシシのほうが僕は好きです。
1日目
翌日は高山7時発のバスで上高地へ。
バス2600円で9時前に上高地に着きます。
雨で観光客はほとんどいません。
ダブルトラックの林道で傘差しながら横尾まで移動します。
横尾から先は行ったことがなかったのですが、若干道が細くなる感じです。
すたすた歩いていると13時頃に槍沢山荘に到着。
テント場の受付をして、食堂で牛丼を頼みます。
ここからテント場まで30分ほど歩くので、ここで酒を飲むつもりはなかったのですが、牛丼を見た瞬間にビールを買っていました。
テントが1張2,000円、牛丼が1,000円、ビールが600円です。
外が雨だったので、早くテント場に着いてもやることがなく、山荘で適当に時間をつぶして15時頃に出発します。
16時前にテント場に着いて設営を完了。
これは一瞬晴れたときに撮った写真です。
この後テント内で夕食をとり、歯を磨いて19時に就寝。
2日目
3時に起床。
お湯を沸かしてアルファ米を作り、わさび茶漬けを入れて朝食にします。
今回の朝食は全てお茶漬けにしましたが、これは大正解でした。
日が昇る前に出発しているので真っ暗でした。
徐々に明るくなってきます。
他に登ってる人は結構軽装な人が多かったです。
槍沢ロッヂか殺生ヒュッテに荷物デポしてる人だと思います。
槍ヶ岳は水が有料なので、僕はケチって3L水汲んで登ってました。
多分荷物は18㎏くらいあったと思うのですが、かなりしんどかったです。
槍ヶ岳、どれだろう?と思いながら写真を撮っています。
これには写ってないですね。
槍ヶ岳見えました。
結構登ってきました。
7時頃に槍ヶ岳山荘に到着。
混む前に槍ヶ岳を登ってしまいたいので、すぐに防寒具など山頂までの荷物をまとめます。
槍ヶ岳までの登山道は崖で、下手すると落ちる感じの道でした。
ただまあ浮石にだけ気を付けて、三点保持で登れば特に危険な感じはなかったです。
登りと下りが一方通行になっており、登りは先行者の落石を避けるために距離を開けて登りました。
槍ヶ岳に到着。
奥に見えるのが黒部五郎岳とかだと思うんですが、合っているかは謎です。
妙に赤い山があります。多分焼岳です。
これは南方向なので穂高とかです。
南岳とか。
山頂からの景色は最高で、昼食とりながらしばらく眺めていました。
ストール巻いたインド系の人たちがいて、妙にそれっぽかったです。
しばらくして槍ヶ岳山荘まで降ります。
絶対下りのほうが危険だろうと思っていたのですが、それほど怖いポイントもなく、問題なく降りられました。ちゃんと足置く場所を見て下れば大丈夫です。
本来だと槍ヶ岳でキャンプをする予定だったのですが、まだ8時過ぎ、今から19時までゴロゴロするのも勿体ないので行けるところまで行くことにします。
目標は三俣山荘。こちらのキャンプ場は予約を1日ずらせることが確認できました。
ですが。万が一たどり着けなかった場合を懸念して一応双六山荘にもキャンプ場の空きを確認します。
まあ結論から言うと双六小屋の人とは会話が成り立たず、三俣山荘まで行くことを決意しました。
双六山荘へは電話をして、「今槍ヶ岳で、三俣山荘まで行くつもりだが、万が一たどり着けなかった場合のために、そちらのキャンプ場の空き状況をお伺いしたい」と正直に伝えました。
それに対する返答が「あ~じゃあ(双六)山荘に泊まってもらうしかないですね」
意味が分からなかったので、「え、キャンプ場の空き状況を聞いてるんですが?」と返す。
「泊まるかどうかが確かでない予約を受けることはできない。そういう人がいると迷惑なんですよ。テント場はキャンセル待ちの人がいるような状況なので。」との回答。
……いや、普通に「キャンプ場は空いてないです」って答えれば良くないですか?
「あ~じゃあ(双六)山荘に泊まってもらうしかないですね」っていうのはおそらく予約なしの割高料金で山荘に泊まれという意味だと思うんですが、僕が聞いてるのはキャンプ場の空き状況なんですよね。
全く会話が成り立たないんですけど。
話を聞いているとその日キャンプ場は空きがあるようでしたが、それならキャンセル待ちの人に電話してあげればどうでしょうか?それでも空きがあるなら「今は空きがあります」って答えれもらえれば十分なんですが。5時間以内には着く予定なので。
まあそんなやり取りがありながらも、三俣山荘のテント場を抑えて西鎌尾根を行きます。
槍ヶ岳を出てすぐ、何かが道を横切ったと思ったらライチョウでした。
地味な色してるね(当たり前)。
写真をよく見ると可愛い顔してます。
この後、立派な一眼をぶら下げた人とすれ違ったので、「さっき槍ヶ岳手前にライチョウがいましたよ」と親切心で伝えたのですが、それを僕の自慢だと受け取られ、「僕は2日前にライチョウの親子を見かけましたけどね!」ってマウント取られました。クソがよ。
なんで山に来てまでイライラしないといけないんだと思いながら歩きます。
序盤は結構ガレガレの道です。
ちょっと気を付けて歩かないと危ない感じでした。
硫黄乗越にて。
振り返ると槍ヶ岳が見えます。
何よりも荷物が重たいです。
12時前には双六山荘に着きました。
この時点でテント場ガラガラ(5張程度)でした、この日満員になるのかな?
この辺りからオシャレUL登山男・女が現れ始めました。
山と道のショーツに、Ridge Mountain Gearの小物。どこから来たんでしょうね。
双六岳は回避することもできたのですが、気合を入れて登ることにします。
この時点ではかなり疲れが来ています。
空荷の人ばかりでしたが、その人たちを追い抜いて登頂。
正直、めちゃくちゃしんどいです。
槍ヶ岳が遠くに見えます。
気合を入れて三俣蓮華岳。
下って三俣山荘に到着。
手に持っているのは山崎のウイスキーと自分で焼きを入れたチタンカップです。
テント場が2000円。ビール500mlで900円です。
真空パックのもつ煮を湯煎して、酒飲んで、サラダパスタを茹でて夕飯にします。
ちなみに、三俣山荘は携帯の電波が入らず、三俣蓮華か鷲羽岳登らないと電波が入らない感じでした。
この日は4時から15時まで、休憩込みで11時間ほど移動しました。
コースタイムは13時間くらいです…
3日目
翌々日から天気が崩れるということで、この日は雲ノ平に泊まるか、折立まで降りるかギリギリまで悩んでいました。
前日までの行動で靴擦れが激しくなっており、足の皮が3層くらい捲れてしまっていたのが痛み出したので、万全を期してこの日に下山することにしました。
折立から最寄りの駅までのバスが一日2本しか出ておらず、8時と12時だったのですが、これに間に合うよう頑張って下りることにしました。ただ、手元にある地図は黒部五郎までしかなく、電波が入らないためその先がわからない状況でした。
とりあえず4時に出発します。
ほとんど川みたいな道を歩いて登ります。
登り切ったところで雪渓を超え、黒部五郎小屋へ。
岩がゴロゴロしている道が続きます。
結構下って黒部五郎小屋に到着。
朝6時くらいです。
カール内部を行きます。
稜線ルートより楽だろうと思っていたら、かな~り急な登りを登らされました。
黒部五郎山頂は行ったことがあるのでパス。雲が出てきました。
北ノ俣峠をパス。
ようやく太郎平小屋が見えます、
写真では見えませんが…
折立に12時に着くには、太郎平小屋を10時までに出る必要があったのですが、この時点で10時。ハンガーノック気味で間に合わないことが確定しました。
太郎平小屋ではお湯を沸かしてアルファ米を食べ、しっかり補給してから下ります。
折立には13時前に到着しました。
この日のバスはないので、①折立でキャンプして翌日にバス ②タクシーで有峰口まで ③徒歩で有峰口まで の選択肢が残されていました。
折立で13時から翌日8時まで時間を潰すのは暇なので、この日のうちに帰りたかったのですが、タクシーは片道で1万2千円~するのでなし。
仕方ないので徒歩で有峰口迄行くことにしました。
有峰口まで23㎞ほど。Google Mapでは4時間の案内が出ます。
2時間ほど歩いた時点で親指の付け根が痛み始め、絆創膏を貼るも痛み続けます。
3時間歩いた時点で太ももの内側が強く痛み始め、まともに歩けなくなります。
3時間30分程から靴擦れが強く痛み始め(今は水ぶくれになっています)、太ももの筋が鋭く痛み、腰が痛くなってきました。まともに歩けません。
ただ、エスケープルートも何もないので、無理して歩きます。
「あと10歩だけなら歩ける」みたいな状況を繰り返している感じです。
結局5時間かけて有峰口駅に着きました。
最後の方は足を引きづりながら何とか歩いた感じです。
ここ10年で一番しんどかったです。
駅で汗を拭き、着替えて、家まで帰りました。
絶対に折立から有峰口は歩くべきではないです。
終わり。