一般的に高いと思われているアークテリクスを、 僕は大学の時に古着屋でアークテリクスを買って以来気に入ってきているのですが、その理由を簡単に書いておこうと思います。
〈目次〉
①アークテリクスはなぜ高いのか?
②アークテリクスにこだわる理由
・やっぱり使いやすい
・山でも街でも違和感がない
・新しいテクニカルな素材を真っ先に使用している
③22SS アークテリクスのBetaシリーズリニューアルについて
①アークテリクスはなぜ高いのか?
まず何と比べて高いのか?
定番のアウトドアウェアといえばモンベルとThe North Face(TNF)の2択でしょう。
モンベルの定番ハードシェル ‐ ¥26,180
ノースフェイス特に定番とかないと思いますが
GORE-TEX ジャケット ¥33,000
Future Light(TNF独自の防水生地) ジャケット ¥52,800
一方でアークテリクス
一番値段の安いハードシェル Zeta SL ¥44,000
モンベルと比べて+¥17,820 TNFと比べて+¥11,000
こうして見ると高いですね。
なぜ高いのか?
それは代理店(前Sun West、今アメアスポーツ)が高級路線で売り出しているからです。
アークテリクスは本国(カナダ)で買うとかなり安く手に入るのですが、日本ではセールもなく、定価も高めに設定されています。
アメリカでUSD350(現行レートで約4万円)のジャケットが日本では45,000円+税。
1割高くらいですかね。
それでいてセールをほとんどしません。
かろうじてアウトレットでは3~5割引きで買えるくらいです。
一方でモンベルとTNF(Goldwin)は両方とも日本のブランド。
アークテリクスがカナダで安いように、両ブランドは日本で安く手に入ります。
TNFはセールで3割引きくらいになりますし。
なので、アークテリクスが特に高いのは日本の代理店のせいです。
②アークテリクスにこだわる理由
高いのになぜ使うのか?と思うかもしれません。
ハードシェルを買い替える際は毎回色々なブランドのウェアを見るのですが、結局機能面でアークテリクスに落ち着きます。
私がハードシェルに求める点は以下です
・ポケットの位置、サイズ
…アークテリクスの定番ウェアはポケットが大きく、500mlペットボトルが普通に入ります。ポケットが小さいウェアは意外と多いです。
・フードのサイズ
ヘルメットの上からもかぶれて、調整のしやすいものが必須
・全体のサイズ感(特に丈)
TNFは丈が短い傾向にあり、あまり好きではないです。
シルエットもタイトで冬に重ね着しづらい。
・袖のテープ
マジックテープで調整できるものが必須です。TNFはここが大体ダサい。
・デザイン
カッコいいかどうか。ゴアテックスは最初、赤とか蒼とか原色系の色しかなかったのですが、その頃からアークテリクスは自社で染色して雰囲気のあるウェアを出してました。
こういった点を全て満たすウェアがなかなかなく、あったとしてもそのブランドのフラグシップで6~10万円くらいするケースがほとんどです。
そうなると、同値段帯でアークテリクスが買えてしまいます。
また、アークテリクスは街で着ていても違和感がありません。
モンベルを着ていたらこれから登山に行く人みたいになり、TNFもタイトなシルエットだとそういう雰囲気が強くなりますが、アークテリクスは街で着ていてもあまり違和感がなく、着やすいです。
丈夫なのでラフに着られますし。
そして、後述しますが最新の生地を真っ先に使用しています。
もともと止水ファスナーを開発したのもアークテリクスですし、最近でも引手やコードストッパーに樹脂製の操作性の高いものを次々導入しています。
高いモデルでは動きの鈍いラミネートの止水ジッパーではなく、引きが軽い防水のジッパーが使用されていたりします。
こういう点を総合的に鑑みると好きなんですよね。
③22SS アークテリクスのBetaシリーズリニューアル
アークテリクスで山用のベーシックな型がBetaです、
これまではSL(軽量)、LT(少し軽量)、AR(4シーズン)、SV(厳冬期)の4種類で展開されていましたが、リニューアルされてより特化したモデルになりました。
・Beta(無印)
アークテリクスの防水シェルで一番安い、入門モデル。300gでやや軽め。
・Beta LT Hadron
新モデル。スリップストップでLCP(液晶ポリマー)を使用しており、軽量で高強度。
衣料用でLCPが使われているのはおそらくこれが初めて?255gとかなり軽量。
・Beta LT
395g。Beta無印との違いが正直分からないが、おそらくシルエットがよりルーズなんだと思う。
・Beta AR
Gore-tex Proの摩擦に強い生地を使用したウェア。455g。一年中使うならこれ。
前からBeta SVの存在意義を疑問に思っていたのですが、22SSでは出ていません。
最新のLCPを使用した軽量に特化したモデルと、通常の生地を使用したモデル、耐久性を上げた4シーズンモデルなど 同じモデルで差をつけて4種類売り出すのはアークテリクスだけです。他のブランドだとまず1,2種類しか防水のウェアがなく、これほどの選択肢は用意されていません。
このように、従来のラインナップを捨ててまで機能性を追求するアークテリクスの姿勢が僕は好きです。